046 いざ決戦。いきなりの大一番

【2015〜2016/3 小学2年】

予定通り数日前から練習のペースと休む日を調整。これは実はコーチには内緒で練習を休んでお父さんが組んだメニューをやってたりした。ちょっとズルいかな?とも思ったけど。

問題はちびた自身の気持ちの持って行き方。案の定ちょっとサボり気味でヒヤヒヤさせられた。なんなら今週末試合だってことを忘れているぐらいの勢い。2〜3日前からチラホラお父さんと言い合いとかしてた。ザリガニ採りに行くとかもう本気で訳わかんないし。

それでもなんとか気持ちを取り戻して(もちろんお父さんの)、当日の朝。ちびたは随分とリラックスしている。お父さんは複雑。やってやるって気持ち半分と、ダメだった時の覚悟を今のうちにって気持ちと。弱気とかそんなんじゃなく、正直言って勝つ可能性は低い。

朝。予選なので簡単な開会式。そしてすぐ試合。第一試合は対チームM。

実は試合前にお父さんとちびたとでかたの3人で少し話す時間があった。お父さんが用意していた話をする。

このチームMとの試合のキモは最初の1分。笛がなってから1分間、全力ダッシュを続けろ。一切止まらずに全力ダッシュで敵に向かっていけ。戻るときも攻めるときも全力ダッシュ。1分でいい。

勝負ってのはね、流れってのがあるんだ。なんとなくわかるだろ?上手いチームにのびのびやらせたらダメだから、最初にビックリさせるんだ。体を固まらせるんだ。そうしてこっちがのびのびやる雰囲気を作るんだ。

そういって送り出した。そして笛が鳴るその時までライン際でお父さんは指で1分のサインをずっと出していた。ちびたはしっかりと頷いていた。

いよいよ試合開始。

案の定相手はナメてかかってきた。最初の全力ダッシュもいきなりディフェンスになった。全員守備でもなおかつ連続でシュートを打たれる。ちびたの横っ飛びが無ければ危なかった場面も。むしろこっちが出鼻をくじかれたかのよう。防戦一方の時間が続く。

しかしポジション関係無くちびたとでかたがボールに食いつき続けたおかげで、みにたあたりによくボールが回った。みにたはちゅうたと同じく2年生からの加入組だけど1番サッカー歴が長く試合巧者。アシスト数がかなり多い。

みにたがうまくボールを回し始めてから敵の主力が前に残ったままになって来た。そのままパスをつなぎながら上がっていく。おいおい、なんだこれ。2年とは思えない!チームS、どんだけ本番で伸びるんだよ!

パスの出し際、みにたが足を蹴られ倒される。ノーホイッスル。でもボールは味方に通る。トラップして振り向きざま、また倒される。今度は笛。多分アドバンテージかな。ペナルティエリアちょい外、右側。

コーチが叫ぶ。

「ちびた!蹴って!」


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