2025/4 10番

 2025/4/1

「ただいま〜。...見て。」

「うお!おぉ〜ぅ。...そうか。...うれしいか?」

「うれしい。」

「そうかそうか。いよいよ明日が初日か。で?今までの番号は誰に行った?」

「1年のあいつ。」

「それは良かったな。たぶん来年の10番だろ?流れ作った感じだな。」


おとうさんは今の番号が気に入っていた。

入学した時に監督がちびたの名前にもじった読みの番号をわざわざくれたから。あの学校の10番って言うよりも名前と番号が同じ読みの方が覚えてもらいやすいと思うし。

でもそれでも。ちびたがこんなに喜んでるのを見るとやっぱり良かった。それにいざそうなると現金なもんで重みみたいなものを急に感じたりする。


「それは去年の10番のあいつが着てた現物なの?」

「そう。アウェイの方は確か一回も着てないからほぼ新品。」

「そうか。卒業の時にわざわざ期待してるって声掛けてきてくれたっけな。」


いよいよ明日はリーグ戦の方の初戦。相手にはジュニアの頃のチームメイトがいる。奴もそのチームで司令塔に収まっているらしいぞ。おとうさんは奴のおとうさんと仲が良かったから会えるといいなぁ〜。


まぁとりあえず、明日言うつもりのことを書いとくわ。

オマエはもはやチームの代表。代表ってのはみんなの代わりに表舞台に立つってこと。

100数十人のうちたった11人しか立てない舞台。みんなの想いを背負ってピッチに立て。

仲良いとか悪いとか、控えだとかサテとかサードとか全部関係ない。みんなチーム。ワンチームで勝ちにいけ。失敗していい。チャンスで躊躇することだけはするなよ?全ての局面は一生に一度のもの。そのタイミングは二度と訪れない。後悔だけは残すな。全部を楽しんでこい。

そして、仲の悪いあいつや、怪我して凹んでるあいつの想いを背負って、勝利をもぎ取ってこい。


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